好きなジャンルだけを見るには
ココのメニューをクリック→

ケアンズ→ダーウィン(10月18日〜10月27日)

<バイクの改造とルートの選択>

PHOTO

バックパッカーズの前で

早く通過してしまいたいと感じたケアンズに数日間滞在している。バイクの修理と改造していたからだ。まず直さなければいけないのがマフラーステー。どうやら俺のバイクのマフラーはノーマルではなかったらしく、そのためステーが弱かったらしい。これは鉄を曲げて丈夫なステーを作ってもらうことにした。それからサイレンサーの付け根も壊れていたので、それも溶接で直してもらう。ナンバーの穴は落ちていた鉄板を当てて自分で直した。乾式エアクリーナーはコストが高いことと、細かい砂を通してしまう問題があったために湿式に変更。XLV用はなかったので汎用品を加工して装着することにした。『この先なにがあっても自分でなんとかしなくては。』と出来る限り自分で修理をした。この先のことを考えて振り分けバッグも購入した。

俺は昨日ルートを決めた。ルートといってもオーストラリアは道自体が少ないので2つか3つのルートの中から選ぶという感じなのだが、オーストラリアのダートロードに魅せられてしまったのだろうか、ガルフロードという道を抜けダーウィンへ向かうことにした。情報では道はかなり良いとのことだったが、その道に備えていろいろと準備をした。オーストラリアのストックルートは最近気軽に紹介されているが、日本で考えられているより事故がかなり多いのだ。

 

<ダーウィンに向けて>

PHOTO

ガソリンスタンドはこんな感じ

PHOTO

ダートロードを疾走

偶然、フミちゃんという日本人ライダーがこの日に同じルートでダーウィンへ向かって出発だった。お互い一人で走りたかったので、宿泊地だけ決めておいてガソリンスタンドで待ち合わせをして酒でもくみかわそうということになった。もちろん行ったことのないところでの待ち合わせだったが、小さい町だとスタンドは一軒か二軒しかないので迷う事はない。
ケアンズから先、久し振りのワインディング。心ははやるがバイクは遅い。『ああロードバイクが欲しい。』ぜんぜん気持ち良くないワインディング。『コエー』と叫びながら走る。ほんとうに怖い。なるべく減らしているとはいえ、日本で走っている時とは比べものにならない重量の荷物をのせ、直線のことしか考えていないのではないかという重いバイク、それに加えオフロードタイヤ、最悪。
結局、俺とフミちゃんは一緒に走っていた。ペースを変えて走っても、ガソリンスタンドで必ず一緒になるのだ。そしてもう二人の日本人ライダー、カズさんとナオさんとも一緒になってしまっていた。ナオさんはやはりケアンズで同じ宿に泊まっていたのだが、カズさんと二人で俺達の出発の前日に出発した。しかし俺とフミちゃんは追いついてしまったのだ。俺もフミちゃんも一人で走りたかったのだがもうこれは仕方がない。あきらめて一緒に行くことになったのだった。
ダートロードに入ってすぐにカズは違う道を行った。彼はどうしてもマウントアイザに行きたいらしく、舗装路へ向かって行ったのだ。カズと別れた後はナオさん、フミちゃん、俺の順で順調にダートロードを疾走していった。

 

<アボリジニのこと>

PHOTO

草原の中の道

アボリジニというオーストラリアの原住民がいる。やはり日本のお茶の間で見るアボリジニと実際に見るアボリジニは違う。比較的観光客が来るところや交通の便の良いところのアボリジニは外人慣れ(むこうからすれば、日本人は超外人だ!)しているが、そうでない所ではじろじろと顔を見られたりいろいろと不愉快な思いをする。危害を加えられるわけではないし接してみるといいやつだったりするのだが、独特の顔立ちは最初『こわい』と思ってしまう。それに慣れてしまえば、けっこう気さくなやつも発見できるし、いろいろな問題もみえてくる。昔の彼らの生活を体験するツアーなどでは絶対に分からない今の彼らの生活もあるのだ。
彼らのほとんどは政府から保護を受けているそうで、昼間からビールを飲んでいるやつも多いし、観光客を見るとすぐたかりに来るヤツもいる。仕事をしたくても仕事が無い、そんな生活をしている間に堕落していき、仕事の事を考えなくなってしまった人も多いのだろう。単純にどうこうなる問題でもない。逆に自分がアボリジニである事に自信を持って仕事をし、生きている人もいる。そんな人は、無茶苦茶カッコイイ。自分の目で見て、話しをしてみることは大切だ。観光ばかりがツーリングじゃないのだから。

 

<アクシデント>

PHOTO

ノーザンテリトリー州境

クイーンズランド州とノーザンテリトリー州の州境の近くのロードハウスでこの先の事を考えていた。『注意して進もう。』それしかない。暑さの中3人は例の順番で走りだした。なにごともなくノーザンテリトリー州にはいる。気温は45度らしい。『ロードハウスのおばちゃんがこのさき48度だっていっていたな。もっと暑くなるのか。うげ。』などと考えていると、前のほうで砂が巻き上がる。尋常じゃない巻き上がりかただ。『フミちゃんこけたな。』スピードをゆるめながら近づくと道はブルダストになっていた。固い路面からいきなり砂に変わっていて、それも砂の中から固い轍が飛び出て縦横無尽にはしっている。そこにはバイクを止めたくなかったので砂地を抜けてからバイクを止め、フミちゃんを助けにいく。「だいじょーぶか?」と聞いたら「駄目ですね。」との返事。『なにがいったい駄目なんだ?』不安になる。「骨みえましたよ。」『マジかよ…こんなところで…』俺は足から骨がつきでているのを想像してしまう。「みせてみろ。」もちろん本当は心臓がドキドキで見たくなかったが仕方がない。俺以外に彼の近くには誰もいないのだ。そおーっとフミちゃんが足から手を放す。『飛び出てない!よかったー』もっとひどいケガを想像していたので、かなりホッとする。土の固いところに足を打ちケガしたようで、骨折はしていないようだ。傷についた砂を洗いながし包帯を巻く。応急処置の後、彼のバイクのエンジンをかけてみる。横だおしの時間が長かったせいか、エンジン始動に少し手間どったが大丈夫そうだ。それとよじれたフロントフォークを直す。あとはフミちゃん次第だ。
戻って来たナオさんが「運転できるか?」と聞いている。「大丈夫ですよ。ちょっと痛いけど。」と声の明るいフミ。こういう状況になると人間明るくしようと努力するみたいだ。それはともかく、この先小さな町まで250kmもある。何度も何度も聞き直して、その町へ自力で進むことに決定した。
町へついてキャラバンパークにテントをはり、ナオさんがフミちゃんを医者へ連れていった。小さな町に病院などというものはない。診療所というものがあるだけだ。大きな国だから、病人やけが人を飛行機で病院へはこぶフライングドクターというものが発達しているが、フミは飛行機でどこにも運ばれなかったのだから大丈夫だったのだろう。彼は化膿止めの薬と痛み止めの薬をもらったそうで、医者に「ダーウィンへいくんだけど。」と聞いたら「そこで医者にもう一度みてもらいなさい。大丈夫だろ。」と言われたそうだ。ちなみに医者はパブで飲んでいて、酔っぱらっていたらしい。本当に大丈夫なのかよオイ。

 

<小排気量車で旅する男>

PHOTO

CT110で旅する男(右)

ケープクローフォードのガソリンスタンドで日本人ライダーがどこも悪そうなところはなさそうなCT110をいじっている。あとで聞いたらタペットカバーが外れないで困っていたらしいが…。小排気量車大好き人間の俺はこのときCT110を少し羨ましく思ったが、小さいバイクをいいなぁと思うのは日本人ぐらいらしい。オーストラリア人はとにかく大きいバイクを好み、大きくなければバイクじゃない位に思っている。オーストラリアは大きい、本当に大きい。250cc以下のバイクなんて大陸を走るのには小さすぎるのだ。大陸の走り方を知ってる欧米人やオーストラリア人は250cc以下のものは好まない。
スタンドのパブでCTの彼と情報交換とたわいのない話しをして別れることにする。別れ際、フミとナオは彼に"出会い帳"を頼んでいた。出会い帳とは、オーストラリアを旅する若者が出会った人の住所、名前、それになんか一言かいてもらうノートのことだ。俺は本当に仲良くなった人や、気のあいそうな人にしか住所を聞かないようにしているので、彼の名前も聞かず「またどこかで。」と言って別れた。

 

<フミとの2人旅>

PHOTO

グリッド-牛が道路を歩いて敷地外へ出ないようにするもの

ケープクローフォードの先、ナオさんはダートを使ってマタランカへ抜けるとのことで別行動になる。俺はフミと舗装路を行くことにする。フミのバイクのキックをしてあげなければならないという事もあったが、舗装路を行かなければならない別の理由があった。また俺のバイクはトラブルを抱えていたのだ。それはサブフレーム折れ。重い荷物と振動でフレームが折れてしまったのだ。日本では考えられない事だが、世界一周のツーリングをする人は皆フレームに補強をいれている位、海外ツーリングでは常識のトラブル。俺はまあ大丈夫だろうぐらいに考えていたのだが…。まあやってしまったものは仕方ない。その場その場で最善を尽くすしかないのだ。応急処置をして修理出来るところまで走るしかないのだから、そこへたどりつけなくなるリスクをおいたくはない。

 

<つまらない道の効用>

PHOTO

ずっとこんな風景。牛の死骸が臭い

単調な道をもくもくと走る。最高につまらない道だ。俺が思うにここがオーストラリアで一番つまらない道だろう。約270kmのあいだ、なにも景色がかわらない。ただただ続くブッシュ。こういうつまらない状況では、くだらないことを考えてしまうのが決まりだ。『ペットボトルの水の中にティーバッグをいれたらいつでもホット紅茶が飲めるのではないか。』、本当に暑いのだ。持ち歩いている水は常にお湯だった。さっそく実行してみる。『ウマイ。』多少なまぬるいが、飲めれば幸せだったマズイ水が、くさみがごまかされた紅茶になるのだ。おまけに茶色に色のついた水だったら水の色もごまかせる。一石二鳥だ!

 

<ダーウィン>

PHOTO

マタランカホットスプリングス

PHOTO

キャサリンでカヌー

ダーウィンとアデレードを結ぶスチュワートハイウェイにぶつかった。T字路が妙にうれしい。フミも本当にうれしそうだ。そりゃそうだろう、ここまで来れば、交通量は多いし、最悪、車の助けをかりられるのだ。スチュワートハイウェイえを走る3連結のロードトレインの大きさに驚きながら、ダーウィンに向かっての北上を開始した。
途中、フミには悪かったがマタランカのホットスプリングスとキャサリンでのカヌーを楽しんでからダーウィンに到着。もうフミの痛々しい走りを見ずにすむ。彼が転んでからここまで5日間、彼はずっと右足をのばしながら走っている。彼はもちろんダーウィンに着いて早々に病院へいった。全治3週間〜1か月。彼はダーウィンに足止めになる。俺もフレームの溶接、オイル漏れの修理、それにフレームの補強をこの街ですることに決めた。
やはりダート走行中にエンジンからオイルが漏れ始めていたのだが、たいしたこともなさそうだったので、そのままにしておいたのだが、この先、旅は長い。修理したほうがいいだろうという事で、まず自分で原因を調べてみる。漏れているところを見るために、タンクをはずし、キャブをはずす。V型のエンジンの真ん中に付いているキャブの脱着はめんどくさいの一言。『絶対に次はシングルエンジンのバイクを選ぶぞ!』。
やっとリークしているところをみつける。原因はどうやらオイル循環用のパイプとエンジンとの接点らしい。ねじが緩んでいるのかなと思い回してみたら、ねじがいくらでも回る。『バカになってる。』やはり振動でねじがだめになったらしい。オイルラインの所でねじが特殊なため、バイク屋にもって行く事にする。

コメントを書く

*

コメントはありません

  • My Yahoo!に追加
  • follow us in feedly
  • tripoo_takasをフォロー
  • rss