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ダーウィン→ブルーム(10月28日〜11月14日)

<オーストラリアのバイク屋>

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ダーウィンの街で

バイク屋でまずフレームの溶接を依頼。この時TT250に乗った日本人ライダーも溶接に一緒に来た。彼もダートでサブフレームが折れたそうだ。自分で部品を外し、溶接だけしてもらう。自分で出来るところは自分でやったほうが安いのだ。なんてったて、オーストラリアは人件費が高いのだ。つぎに溶接が完了したところで、補強を頼んでみる。そうしたらバイク屋は落ちている錆びた鉄でやろうとするので、「それじゃイヤだ。」と断る。相談の結果、スチールの角パイプで作ってもらうことになり、「材料買うから明日来い。まかせておけ。」との事。ついでにエンジンのオイル漏れの事も聞いてみる。「ガスケットだな。」との返事。俺は自分で事前に調べておいたので、「ガスケットじゃない、ねじがダメなんだ。」と説明する。大丈夫なところまでいじられて、余分なお金は払いたくない。実際余分なお金をとられている人も多いと思う。オーストラリアのバイク屋の決め文句は「カムチェーンがだめだな。」と言ってエンジンを開けるのだ。そうそうカムチェーンがダメになることもないような気がするが、重症っぽいバイクはみんなこういわれていた。へんなの!とにかく、自分の行きつけのバイク屋と自分しか信頼できない。

翌日、補強を頼みにバイク屋へ行く。「今日は材料が手に入らないから、月曜に来てくれ。」とのこと。
月曜バイク屋へ。まだ材料も買っていないみたいで、補強のいれ方や取り付け方を考えこんでいる。「ダメだウチじゃあ出来ない。他の店を紹介してやる。」などと言うではないか。やってくれるならどこでもいいやと思い紹介された店へ行った。店を3軒たらいまわしにされ、結局どこもやってくれない。バイク屋へもどり「おじちゃん、なんとかしてよー。」と一応頼んでみる。なんとかするから明日来いとのこと。このころはもうオージーののんきさには慣れっこだったので、なんとかなるだろと思っていた。

バイク屋に足を運んでみる。また考えこんでいる。彼らは本当に目の前の仕事しか見えないのだろうか。「わかった、材料買っておくから明日来い。」とのこと。『本当にわかっているんだろうか。』
バイク屋に行ってみる。ここまで連日いっていたらもう半分イヤガラセだが、行かないとやってくれない。「今日はー。」「材料買っておいたぞー。」と言って自信満々とみせてくれる。「おーいいじゃないか!」とほめつつも、『やっとここまできたか。』と心のなかでこぶしを握りしめる。材料をカットして加工してバイクに取り付ける。これで時間にして1時間。こんなことに一週間もの時間を費やしたなんて。

 

<110ライダー ワカメちゃん>

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110ライダー

ダーウィンではCT110のライダーと再会。ここで初めて名前を聞く。彼の名前はわかめちゃん。もちろん本名ではない。(ちなみに本名は勝間田さん。)いろいろ話しをしているうち、出会い帳の話しがでる。どうやら、彼も出会い帳はあまり好きではないらしく、あの時俺が住所を聞かなかったことで俺を覚えていてくれたらしい。そういえば彼も俺達の住所はきかなかったな。「でも、むかしは日本で名前とか聞くのが楽しかった時もあったよね。」そういうことを俺達は知らない間にしなくなっていた。名前を聞かないのがカッコイイなんて思ってはいない。俺達は全然否定していないのだ。うまくは言えないが、なんにしろそれぞれが勝手に楽しく旅しているのだからそれでいいと思っているのだが。

ダーウィンではワカメちゃんとよく飲みに行った。彼とはいろいろな話しができた。バイクのこと、日本のこと。彼は日本一周しているので、日本のマイナーな所の話題が非常に楽しい。意外にも日本をあまり回らずにオーストラリアに来ている人が多いのだ。

ワカメちゃんは何日かまえブルームに向かって出発した。俺も出発日を決めた。今度こそ一人で走りたかった。右回りか左回りで会う人が決まってしまう。ほとんど道は一本だし、それほどみんなのペースがかわるわけでもない。フレームの補強で思ったより時間がかかったため、時間差で一人になれそうだった。フミちゃんや他の人達に別 れを告げ、カカドゥ経由でブルームへ。

 

<ひとり旅の効用>

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リッチフィールドNP

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ロストワールドへ向かう

一人で旅をするにはいくつかのメリットがある。まず気ままに移動できること。それからオーストラリアの人々と話しをするチャンスが増えること。何人かで固まっていると、むこうが話しづらいようである。ケアンズからダーウィンまでを、ほとんど日本人と過ごしてしまったことで、外人との触れ合いがあまりなかったのだ。もともと外人の友達も作ろうと思って日本を旅立っていたので、このままで終わらせるのは絶対にイヤだ。

一人になったことで、効果てきめん、外人が話し掛けて来る。もちろんこちらからも話しやすい。これから先の旅に希望を持つ。

 

<壁画>

 

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カカドゥ国立公園

カカドゥ国立公園にはアボリジニの描いた壁画がたくさん残っている。写真でみるのとは一味も二味も違う。俺は表現自体にそれほど感動を覚えなかったし、たぶん日本でその写真を見ても、ほとんどの人は決して芸術的だとは感じないと思う。しかし現地で見ると、壁画だけでなく壁画の描かれた岩や空間がそこにあり、壁画の描かれたところに生活臭さが漂っている。壁画の描かれた空間に、靴をぬいで一歩ふみだしてみた。石がなんともいえず冷んやりとして気持ちがいい。思わず『今日はここに泊まってみるか。』などと思ってしまう。かつてアボリジニがそこで生活し、生きていたという事実を深く感じ、思いを馳せながらその地を後にした。

 

<温泉で>

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ダグラスの温泉

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68才ライダー

このへんには、マタランカというガイドブックに載っている温泉以外にダグラスの温泉がある。マタランカよりも温度が高く、日本の温泉の感覚ではいることが出来るという。おフロというものにもう4か月以上はいっていなかった俺は、さっそくそこに行ってみた。情報ほどいいところではなかったが、久しぶりの熱い湯に感動する。そこで一人のオーストラリア人の68才になるライダーにあった。彼はもう15か月もオーストラリアを旅していて、30か月で一周をするそうだ。ここには3日滞在していてあと3日位ここにいると言っていたが、後で会ったライダーの話と総合すると、どうやら1か月位ここにいたようであるが。彼はのんびり自分のペースで旅を楽しんでいる。自分のペースで旅をするのは重要だ。旅ががぜん面 白くなる。

 

<ギブリバーロード>

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ギブリバーロード

カナララの先からブルームの手前までダートを使うことにする。ダート区間は700km。十分な情報を仕入れ、食料、水、そして予備のガソリンを持ちダートに突入する。ダートに入るとすぐに日本ではとても見れないような雄大な景色に遭遇する。『この道は正解だ。』一人での自由とともに、ダートロードを90km位 で巡航する。

景色がいいからといってバイクを止め景色をじっくり眺めようとは思えない。暑いのだ。気温は45〜50度、体に当たる風はまるでドライヤーの風のよう。もちろん走っていても暑い。日陰もそれほどあるわけでもない。それでも、1時間ほど走っては休憩する。自分の為ではない。バイクの為だ。ここまでも無理せず、バイクをいたわりながら走って来た。俺は一周したいのだ。

砂がないだけマシな道だ。しかしバイクにとっては酷な道だ。コルゲーションがひどい。フレームを心配しながらの行進だ。もうツーリングというより耐久レースをしているようだ。楽しい事もあれば、辛い事もある。その辛いときにもバイクをおりずにツーリングを続けるのはなぜだろう。

ブッシュでキャンプを張り、朝一番でガソリンスタンドへ行く。ガソリンがなければ先へは進めない。スタンドのオープンと同時に何台もの車がやって来る。『こいつら何処にいたんだ?』昨日は対向車2台しか見ていないのに。不思議だ。

 

<再発>

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雨あがりのギブリバーロード

またもやフレームのトラブルが再発した。ダーウィンの街で修理した溶接が弱かったらしく同じところが折れた。補強の棒をいれておいたので、その棒がつっかえ棒になって、テールや荷物が落ちることは無いのが幸いだ。違う形で役立ってしまった補強の棒を見ながら俺は苦笑いした。『やれやれまたか、まあ気楽にやるさ。』俺はひとりもくもくと修理を始めた。スパナと針金で折れた箇所を骨折を直す要領で直してやる。もうこの処置は手慣れたものだ。なにしろもう2回目なんだから。

俺のバイクから荷物がおろされ、シート等が外されている時、3台の車が素通りした。『冷たいもんだな、どう見たって俺はトラブっているのに。』車に止まってほしいわけじゃない。自分で修理出来るのだからいちいち止まられて聞かれるのもめんどくさいが、グチの一つでも言ってみたくなる。

 

<再再会>

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人が入れるバオバブの木

ダートを走り終えて、ダービーという町のキャラバンパークにたどりつき、テントサイトへ行く。『どこかで見たようなバイクがあるぞ。』すぐにワカメちゃんだとわかる。ニヤニヤしながら声をかける。「よー、ダート通ったろー。」「えっ、なんで知ってるのー」「だって道路の端にクネクネしたタイヤの跡を見たもん。」彼のバイクではダートがむちゃくちゃ辛いのを俺は知っていたので道の事を聞いてみる。「ギブリバーどうだった?」「最高に辛かったよー。すぐオーバーヒートするの。10分走ってもう休憩したりしたよ。コルゲーションもすごかったよね。」なんだかんだ言っても、走り抜けた満足感のほうが大きいようだ。俺はこの道を一泊で通ってしまったが、彼は一週間かっかって通り抜けたそうだ。俺はあんな単調な道を一週間もかけて走りたいとは思わないが、世の中こういう奴がいるのが非常に面白い。

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