マウントラッシュモアの鼻たれ大統領【北米縦断・原付二種の旅 100日目】
鼻水を垂らしながら泣いている大統領
今朝は、ぱ、、、、ぱ、、、ぱら、、ぱらぱらぱら、と言う雨音がテントに当たる音で目覚めたんだ。テントの中で、すぐに止んで欲しいなぁと期待して待っていたけど、空はずっとどんより雲で覆われていたよ。
仕方ないからかなり本降りの雨の中でテントを撤収。そして、マウントラッシュモアっていう山に大統領の顔が4つ並んでるところへ向かったの。
マウントラッシュモアに向かったのはいいんだけどさ、本格的な寒気の中にいるらしく、とにかく寒い!!昨日までは比較的暖かったのに、真冬を走ってるような寒さなんだ。手はかじかみブルブルと震える始末。スキー場があるくらいの標高だから仕方ないけどね。
そんな寒さの中をがんばって大統領の顔を見に行ったけど、ほとんど霧で見えないし!時折、霧の合間から見える大統領の顔は、目から涙、鼻から鼻水を流してるの!
吹き出しそうなほど面白い顔なのだけど、冷え切った体では笑う余裕なくて、早く山から下りたいってずっと考えていたよ。
停車を命じたパトカーと抜きつ抜かれる
山を下りれば暖かくなると信じて、山の中の道から荒野の道へなるべく早く出られる道を探して行ったんだ。山をおりれば雨がやんでくれるのも期待もしていたのだけど、山を下りても雨。
それでも少し標高が下がったっていうことで、マシな暖かさにはなってるハズなんだけど、もう体が冷え切っているから震えはとまらない・・・。
ガソリンスタンドや休憩所で休んでる時に「今日は寒いな。」とか「バイクじゃ寒いだろ。」って、たくさんの人から声をかけてもらったんだけど、口がまったく回らなくて困ったよ。英語はもちろん、日本語も上手く喋れないくらいにね。
「今日はモーテルだ!今日はモーテルに泊まるぞ!温かいシャワーを浴びるんだ!」
そんな事ばっかり考えながら、ただただひたすら前を見て路肩を走っていたんだ。そしたら「ファー、ファー。」っていう音のクラクションを後ろで鳴らされた。
「俺は避けて道を譲ってるじゃないか!なんだって言うんだ!」バックミラーを見たら、赤色灯が回っていたよ。オマワリさーん・・・。
いつもは、バックミラーを気にしながら、なるべく車線を走るようにしてたんだけど、今日は寒さで体が動かないからクルマに追突されないように路肩をヒタスラ走っていたんだ。
路肩に停車させられて「路肩を走っていただろう?」とおまわりさん。口も回らないし、とにかく雨の中で停められて、なんだよー!とか思ってたから、「何て言ったんですか?」って聞き返して、いかにも英語が分からないフリをしてみた。
そしたらおまわりさんは、苦笑いとともに路肩の件はもう聞かないでくれた。そのかわり「このナンバーはなんだ?」って聞いてきたんだけどね。もちろん正直に「バイクを日本から運んできて、これは日本の国際ナンバーです。」って答えたよ。
そしたらおまわりさんも雨の中をカッパも着けずに立っているのがイヤだったんだろうね、ブツブツと独り言のように「ただ何のナンバーなのか聞きたかっただけだよ。またね!」って言って、振り返って「路肩を走るなよ。」って付け加えて走り去ってしまったよ。
それからはちょっと気を引き締めて車道を走ってたんだけど、先でおまわりさんが影に隠れて見てた!!おまわりさんの所を過ぎると、また追い越されて、先で隠れてて・・・。
俺のバイクを捕まえるためではないのだろうけど、ネブラスカ州に入るまでにそのパトカーを4回も見たんだよ。何度も目の前にパトカーがいるのは、あんまり良い気分じゃなかったなぁ。
<South Dakota/Nebraska>CRAWFORDのモーテル(走行265km)
コメントはありません