マグネティックヒルに立ち寄り、アメリカに再入国【カナダ横断ツーリング・バイク新婚旅行・42日目】
トリプーの日記
アクセルオフで坂を上れるマグネティックヒル
朝7時くらいに雨の音で目覚め外の様子を見たらドシャ降り。小降りならいいけど、土砂降りじゃーね。「あ〜あ」と思いながらベッドでもう一度寝てしまったよ。そして起きたら10時近い!さすがにちょっと焦ったけど、雨があがっていてよかったよ。
天気予報は雨だったからカッパを着て走り始めたけど、今日一日、雨には降られず、カッパが必要なかった・・。
今にも雨が降りそうな雲の下を、ボストンに向かってひた走るだけなのだけど、途中にマグネティックヒルっていう所があったので寄る事にした。ここは目の錯覚で、下り坂なのに上り坂に見えるという不思議なところ。
マグネティックヒルの坂を走るのに、車は2$かかるのに、なんとバイクは無料!!ラッキー!
坂では、反対車線をバックで下がりながら坂を上ってくる車が見える。1台通り過ぎると、反対からまた坂をバックで登ってくる車が見えるんだ。でもバックギアのランプはもちろんついてない。奇妙な感じだったな。観光バスまで坂をバックで上ってくきていたよ。
さて僕達の番。バイクでバックは出来ないから、Uターンしてチャレンジ!ニュートラルに入れてスタート!
「あれぃ、なんかスピードが出ない!!止まっちゃう!」
そう!バイクはチェーンの抵抗などで、クルマみたいに進まないんだよ!!そして、完全に途中で止まってしまう。
仕方ないから、みんなが気持ち良さそうに車でバックしている坂を、エンジンをかけて進んだよ。バイクはお金を取れない理由が分かったね。バイクは途中で止まってしまうんだもん!でも見てるだけで笑えたから良しとしよう。
カナダ国境とアメリカ国境でカルネの手続き
マグネティックヒルからは、110〜120kmくらいでひたすら高速道を走って行き、夕方4時頃に国境の町であるセントステファソンに到着。
今日はMのお尻の具合も全然平気そうだったので、カナダ$の小銭をジュースとガソリンとお土産に使って国境を越えてしまうことにしたんだ。
国境では、バイクの書類にハンコをもらわなければいけなかったのだけど、国境の橋が短い上に、普通はカナダの出国手続きはないから、カナダのカスタムを通り過ぎてアメリカに入ってしまう所だったよ。Mに「あれってアメリカの国境だよね?これってカナダのだよね?」とか聞いちゃったりしてさ。あぶなかったー。
メンドクサイ説明を英語でする自信がないけど、やらないと仕方ないので、バイクを道路の脇に止めてカナダのカスタムへ向かう。
カルネの書類なんて、ほとんどの係官が見た事ないから、いちいち説明しなきゃならないんだ。一通り書類のことを説明してサインをもらったけど、ちゃんとハンコもらえたので良かった。
そんなこんなでやりとりをした末、カナダを出国してアメリカへ。アメリカでも、バイクは同じように説明して入国のハンコをもらう。
入国の方は、アメリカ経由で来てるから、ビザウェーバーの青い紙で簡単に入国できた。直行便で来て陸路で入国すると説明がめんどうだから、これはアメリカ経由で来て正解だったかも。
山山山のメイン州
アメリカへ入国後は、国境の町からもう一つ町を進んで宿を取る事にしたんだ。国境から150kmくらいあったから、到着は少し遅めになっちゃうんだけど、距離を稼いでおきたかった。
メイン州の道は山山山って感じ。もちろん山の中の道を通ってるからなんだけど、どこまでいっても民家がない!人里離れた感がすごかった。カナダの東部はどこへ行っても民家があったから、とても新鮮に感じたね。
アメリカへ入ってから、大きく変わったのは、距離の表示がマイルになり、ガロンとかフィートとか単位が全部変わっていること。アメリカで使われている単位は、慣れない単位だから、何かとピントきませんね。
今気づいたけど、時差が1時間戻ってる!カナダを超えた時点で1時間戻ったんだ。これでバンクーバーから3時間の時差に再び戻ったのか。時間が気づかない内にどんどん変わっていくんだもん。とまどっちゃうよなぁ。
Mの日記
走行中の暇つぶし
すごい雨音で目が覚めたの。夢かなって思って耳を澄ますとどうもおもてはどしゃ降り。ああ、こんな雨が降ってるなんて夢であって欲しいと思い、また目をつぶっちゃった。
そんな中、Tはちゃんとカーテンを開けて外を覗いていたよ。偉いね、現実をチャント見ようとしてるもん。
私は事実を確認したくないからそのまま布団の中。再び目が覚めた時には曇り空ながら、雨があがっていてホッとしちゃった。
曇り空の下をひたすら走っていく中、今日はあんまり辛くないんだよね。何でだろう。多分夕べゆっくり眠れたからだと思うんだけど、走りながら頭の中をいろんな歌が流れて、自然に口に出して歌っちゃうの。前に居るTには幸いなことに声は聞こえないから安心して大きな声で歌ってるんだけどね。
今までも歌を歌ってたことはあるんだけど、今日はやけに歌が出てきた気がする。それでね、スピッツの歌でお気に入りの歌を何曲か歌ってたんだけど、どうしても「運命の人」っていう歌が出てこないのよ。フレーズは出てくるんだけど、曲が出てこないの。悔しいよね。
考えれば考えるほど、いろんな曲がミックスされちゃって、とうとう今日は最後まで思い出せなかった!今日は移動日だし、景色もほとんど変わらないからこんな暇つぶししてるわけなのよ。
結構走る覚悟はしていたんだけど、国境越えまでするとは思わなかった。なんかまだ心の準備が出来てない感じだったな。やっぱり楽しんだ土地を離れるのって淋しいよ。
次にカナダに来るときは
アメリカはなんかまだ慣れない感じなのもあるけど、カナダの印象が良かっただけに、もう少しカナダを堪能したい気持ちは拭えないね。
今回は横断が大前提にあって、滞在型の旅じゃなかったから、出来なかった事がたくさんあるからね。今度カナダにくる機会があったら、ロッキーでのトレッキングとゆっくりキャンプ、それからどこかでカヤックツアーをしたい!海でゆっくりするのもいいなぁ。釣りもしてみたいし・・・。って贅沢な夢ですね。
今回再確認したけど、二人とも人里離れた所が好みみたい。あんまり人が居る都市部だとか、観光地は長居できないの。人口密度が少ない所に行きたい症候群が体に染みついてきた感じです。
バーストする車が多そう
ハイウェイを走っているとよくバーストした車のタイヤの残骸が落ちてるの。たいてい道のはじっこに落ちてるもんなんだけど、今日は道の真ん中にタイヤのかけらが落っこちてたの。それに辺りがゴム臭いっていうか焦げ臭いのね。
バーストしたてだぞと思ったら前方に路肩を走っているトラック発見。やっぱりバーストしたてだったみたい。
そんなトラックを横目に追い越して、少し走った所の休憩所で休んでたら、例のトラックが入ってきた。右の後ろのタイヤの一つが完全にやられてる。
運転手のおじさんがタイヤを確認して「しかたないな〜」って感じでどこかへ連絡してたみたい。たくさん木を積んでたから、横転して荷崩れしなくて良かったって思うよ。
私たちにはどうする事もできないから、おじさん頑張れ〜って心の中でつぶやいてその場を去ったんだけど、あの後どうなったのか気になりますな。とにかくトラックは恐い。物凄い勢いで走ってるんだもん。
アメリカ入国
カナダからアメリカに入る時には、バイク関係の書類を税関の人に書いてもらわなくてはならないみたいだったんだけど、込み入った話しを英語でしなくてはならないみたい。
慣れない英語で話しをしている所って見られたくないじゃない。(私が英語ができないからだと思うけど)だから、少し離れた所で待ってたの。
だからどんな話しをしたのか分からないんだけど、どうも順調に話しが通じたみたい。税関の人も始めてみる書類だって言ってたから、どうやって説明したのかなぁ?
まあ、とにかくめでたくアメリカ入りを果たしたわけです。私たち自身はパスポートを見せただけでした。結構メーン州の人がカナダ側に入国してましたね。アメリカ$が強いから買い物しに行くのかもしれないな。
アメリカに入国した実感がないままバイクを走らせていたんだけど、景色もほとんど変わらないからやっぱりホントにここはアメリカなの?って感じ。
でも、ところどころにアメリカ国旗がはためいているし、ガソリンスタンドの料金表示がガロン表示になってたり、制限速度表示がマイルになってたりすると「カナダじゃない」って淋しくなってしまった。
とにかく今日はたくさん走った〜。恐るべき大都市ボストンまであと2日で入るのか〜。かなり緊張するよ。こんな小汚い私たちを受け入れてくれるのだろうか?
<NewBrusnwick/Maine > 宿泊:BANGORのモーテル 走行:492km 天気:曇り後晴れ
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