8枚羽根で夜景が撮りたい!24-105mm(旧型)レビュー
絞り羽根が8枚のレンズが欲しくなり、Canonの24-105mm F4L IS USM(中古)を購入しました。すでに型落ちのレンズで、フルサイズ一眼レフカメラの5Dや6Dのキットレンズにもなっていたレンズで、24mmから105mmまでという便利ズームで使い勝手は最高にいいレンズです。
まだあまり使い込んではいないので作例的なものはあまりないのですが、使ってみた感想や実際に撮った写真を交えながら、素人目線で見た良い所や悪い所を包み隠さずレビューしてみたいと思います。
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光芒が主張しすぎない8枚羽のレンズが欲しい!
カメラのレンズには絞り羽根というのが付いており、羽根の枚数によって光芒とよばれる光のスジの本数が決まります。絞り羽根が偶数の場合は、羽根の枚数と同じ数の光のスジができ、奇数の場合は羽の枚数の2倍の光のスジが出来ます。つまり、8枚羽根のレンズなら8本、7枚羽根のレンズなら14本の光芒になるということです。
以前友達から8枚羽根のレンズを借り、その時に撮った写真が下の工場夜景の写真です。この時は絞り羽根が8枚のCanon 28-70mm F2.8L USMというレンズで撮りました。8方向に広がる光芒は主張しすぎずとても良い感じました。どうしてもこの光芒が忘れられず、8枚羽根のレンズを買うことにしたのです。
キヤノンが強い偶数羽根のレンズ
キヤノンを除くほとんどのメーカーが奇数羽根のレンズを採用しています。メインで使っているのがフジフィルムのカメラなので調べてみましたが、やはり7枚か9枚の羽根枚数でした。ニコンも7枚か9枚で偶数の羽根枚数のレンズはありません。とはいえ、キヤノンでも偶数羽根のレンズは限られており、選択肢はあまりないのが実情なのですが・・。
キヤノンには8枚羽根のレンズは何がある?
6枚、8枚、10枚の偶数羽根のキヤノンのレンズを調べてみました。高価なLレンズに多く採用されており、趣味のアマチュアレベルの私には選べるレンズは限られていました。
現行モデル・8枚羽根
<単焦点・広角>
EF24mm F1.4L II USM / EF35mm F2 IS USM
<単焦点・標準>
EF50mm F1.2L USM / EF50mm F1.4 USM
<単焦点・中望遠>
EF85mm F1.2 L II USM / EF135mm F2L USM
<単焦点・望遠>
EF200mm F2 IS USM / EF300mm F4 IS USM / EF800mm f5.6 IS USM
<ズーム>
EF28-300mm F3.5-5.6L IS USM / EF70-200mm F2.8L IS III USM / EF70-200mm F2.8L USM / EF70-200mm F4L IS II USM / EF70-300mm F4.5-5.6L IS USM
現行モデル・10枚羽根
EF24-105mm F4L IS II USM
現行モデル・ 6枚羽根
EF14mm F2.8L II USM / EF-S 10-22mm F3.5-4.5 USM / EF-S18-200mm F3.5-5.6 IS
旧モデル・8枚羽根(標準ズーム)
EF24-105mm F4L IS USM / EF28-70mm F2.8L USM など
標準ズームの「EF24-105mm F4L IS USM」を購入
夜景に使えそうなのは、単焦点だと「EF24mm F1.4L II USM」「EF35mm F2 IS USM」、ズームレンズだと「EF24-105mm F4L IS II USM」「EF24-105mm F4L IS USM」「EF28-70mm F2.8L USM」あたりでしょうか。
「EF24mm F1.4L II USM」は高価で手が出ませんし、35mmの画角は好きですが「EF35mm F2 IS USM」だと引けない時に苦しそうです。そもそも散策しながら夜景を撮りたいとなると、単焦点レンズより標準的なズームレンズの方が圧倒的に便利ですね。
現行モデルだと「EF24-105mm F4L IS USM」の10枚羽根ですが、光芒の雰囲気は10枚でも良かったです。「EF28-70mm F2.8L USM」は写りはナチュラルでとても良かったですが、中古でいい個体が少なくなってきています。
現行モデルと悩んだのですが、夜景のためだけに買いたいというレンズなので、旧型の「EF24-105mm F4L IS USM」にしました。キットレンズとして売っていたモデルでもあるため、中古も多く選び放題でした。
24mmから105mmまで使えるのはとても便利
細部までの写りにこだわってしまうと選べないレンズだとは思いますが、それでも十分な描写力がありました。24mmから105mmまで1本ですむので、カメラを持って散策するにはとても便利なレンズです。
24mmの画角はけっこう樽形にゆがむのですが、ライトルームで現像する場合はプロファイル補正を使用するをにチェックをいれると補正されます。キヤノンのソフトでも補正されると思いますので、まぁあまりゆがみを気にする必要はないかなと。
105mmを使うとここまで寄れます。ちょっと被写体を寄せたいときや、人物やモノなどを手前に置いて、背景も大きめに写すポートレート的な写真にも便利そうですね。
スッキリしている8本の光芒はいい!
まだ購入したばかりで光芒が主張している写真をまだ撮っていませんが、光芒がある写真をピックアップしてみました。まずは太陽がビルの横から差し込んでいるところ。8本の光芒は地味にも見えますが、個人的にはこれくらいが好きです。
ちなみにみなとみらいの上にかかっている雲は「かなとこ雲」という雲で積乱雲の一種です。どんな雲か調べたので興味あるかたはこちらも是非ご覧ください。
東京タワーのブルーも地味に8本の光芒になっているのですが、分かりやすいのは右下のライトです。8本の光芒とはこういう光になります。
ISはしっかり3段分効くので、1/5のスローシャッターもOK
24-105mmという大きめのレンズなので、どの程度のスローシャッターがいけるか試してみました。手持ちで1/5のシャッタースピードで何枚か撮ってみましたが、ブレずに撮れたものがたくさんありました。3段分の手ぶれ補正なので、素人的にはこの辺までのシャッタースピードが限界かなと思いました。構えがしっかりしている人ならさらにスローも可能かもしれません。
1/5まで使えれば、三脚を持っていなくても十分にスローシャッターの雰囲気のある写真が撮れますね。便利ズームで1/5までのスローシャッターが使えるのはとてもいいです。日中は滝の撮影などでも手持ちで雰囲気のある写真が撮れそうです。
広角側での周辺減光や歪みは大きいが、自動で補正可能
ちょっとイマイチに感じた所も書いておこうと思います。EF24-105mm F4L IS USMは、キヤノンの高級レンズの証である赤いラインが入っていますが、写りはそれほど評判はよくありません。望遠側で無理していないEF24-70mm F2.8Lの方が圧倒的に写りがよく、105mmまでの万能さと引き換えに写りは一段落ちます。
全体的な写り以外でも、24mm広角端で周辺減光がなかなかすごいです。フィルム時代だったらちょっと使いたくないかもしれません。もっとも今はソフト的に補正が可能なので、あまり気にしなくていいかもしれませんが。
分かりやすいところろで空を撮ってみました。まずRAWで手を加えていないものです。24mmでf4で撮っていますが、四隅がかなり暗いのが分かるでしょうか。F11、F16まで絞るとあまり気にならなくなりますが、F8程度でも結構暗く出ます。
私は現像にライトルームを使っていますが、ライトルームでの現像ではプロファイル補正を使用すつにチェックを入れると、歪みと周辺光量はプロファイルによって補正されます。これだけしっかり補正されればあまり気にする事はないかもしれませんね。
こちらは、カメラ内で現像してJPGで記録したものです。四隅が明るめに補正して現像されていますね。景色や建物などトーンがある普通の写真であれば、この補正によってほとんど気にならなくなります。
ライトルームでの現像時に、歪みや周辺減光(光量落ち)が気になった場合は
RAWからの現像で、樽形のゆがみや周辺減光(光量落ち)が気になった場合は、レンズ補正のプロファイルで「プロファイル補正を使用」にチェックをいれると歪みと周辺の光量が補正されます。キヤノンのソフトは使っていませんが、なかなか便利に使えますよ。
24-105mm f4Lで撮影してみた写真
その他いくつかEF24-105mm F4L IS USMで撮ってみたものです。夜用と思っているので、夜の写真ばかりですが。他のLレンズと比較されてしまって写りが悪いと言われているレンズではありますが、腐ってもLレンズとも呼ばれているだけあって、ちまたで言われているほど写りは悪くありません。
東京ゲートブリッジ
神奈川県庁(キング)
8本の光芒が欲しいならオススメのレンズ
EF24-105mm F4L IS USMは、8本の光芒がなければ、追加で買うレンズとしてはあまり魅力を感じないレンズかもしれません。しかし8本の光芒がある写真を撮ってみたいなら、1本でかなりのシーンをカバーできる万能さはとても魅力があります!夜にこのレンズを持ってフラッと写真を撮りに行くのも楽しいですよ!
夜景撮影が上手くなりたい
夜景写真をする上で知っておきたい気象条件などの話から、撮影テクニックや機材について一通り書かれています。
私は歩きながら適当に撮ってしまいますが、綺麗な夜景写真にチャレンジしたい方の参考になる本です。
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