メインハーネスの交換と変換ハーネスの製作〜天涯レストア3
カワサキKL650B・天涯のメインハーネスを交換しました。ガチガチで信頼性の低いメインハーネスが交換出来て良かったです!
具体的には、KLR650A型のハーネスを流用し、メーターとハンドルスイッチ回りの変換カプラーを製作しています。
配線図を見ながらの変換ハーネス作りになりましたが、メインハーネスが取り付けられるまでの様子をレポートしたいと思います。
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ハーネスは、バイクの血管とも言われるほどの重要部品
バイクのエンジンはよく心臓に例えられますが、バイクのハーネスは血管に例えられることがあります。
バッテリー、エンジン、制御パーツ、ライトやスイッチをつなぎ、電気を隅々まで運ぶハーネスはまさに血管のようですよね。
そのハーネスの信頼性が低いと、断線や漏電をおこしたりして安心してツーリングに行くことは難しくなります。
また劣化して断線や漏電が起こると、故障箇所の発見が難しくなってくるのも困ってしまうところなんですよね。
ハーネスはどのくらいで劣化するの?
ハーネスは年月とともに信頼性はどんどん落ちてきますが、知り合いのバイク屋さんいわく30年を超すと一気に劣化が進むと言っています。
ガチガチになったハーネスは、負荷のかかった部分の被覆がボロッっといってしまったりするので怖いんですよね。
距離にもよるでしょうが、個人的には20年〜30年の間も劣化は激しいですがまだいけるとは思っています。
端子を磨くなどの手入れは必要ですし、何かトラブルが出たら即交換ですけどね。
天涯のメインハーネスを交換したい!
天涯は無事にエンジンもかかりましたが、ガチガチのハーネスの状態を見て交換したいと思っていました。
本当は電子パーツ部分も全交換したい位ですが、それは費用的にも難しいのでメインハーネスだけは替えておきたかったんです。
それだけでも信頼性があがりますし、もしハーネスに繋がった電子パーツが壊れても故障箇所を特定しやすくなると思うんですよね。
ここはメインハーネス部分ではないのですが、天涯のヒューズボックス部分の配線です。
少し曲げておさめられていたというのもあるのですが、動かしたら被覆がとれて銅線がみえてしまいました・・・。
メインハーネスの線も同じように劣化している状態なので、できることなら配線は交換しておきたいですよね。
KLR650A型のメインハーネスがまだ買えた!
KLR650A型のメインハーネスもずっと換えたかったのですが、日本でも海外でも見つからず、A型ハーネスは廃番だとばかり思っていました。
今回買えると分かったのは、KLR650A型の2003〜2007年モデルのメインハーネスです。
私のKLR650A型や国内販売されていたモデルのメインハーネスや天涯のハーネスは廃番なんですけどね。
A型の最終型との違いをパーツリストで見ていたところ、最後の4年間だけハーネスが違うことを見つけて打ち込んでみると・・・
なんと普通に買えるじゃありませんか!おまけに安い!
KLR650A型用にはもちろん、KL650B天涯にも使えるかもしれないということで2セット購入!!ここは迷いありません!
メインハーネスをワンオフで製作してもらうと、純正の金額の数倍はみないといけないので買えるうちに買っておけです。
天涯のメインハーネス交換作業
届いたメインハーネスを見ても天涯に付くかどうかは分かりませんが、とにかく天涯に合わせてみることにしました。
見た目的にはメーターやスイッチまわりのカプラーが天涯よりもシンプルでしたね。
リアハーネスはA型全モデルも天涯も一緒なので、後ろ側から合わせていきました。
リアハーネスを接続してすぎの場所にある、リアブレーキスイッチの部分でまず違いを発見。
A最終型のハーネスはカプラーでしたが、天涯や私のA型はギボシ端子です。
この部分はメインハーネスのカプラー部分を切ってギボシにしてしまいました。長さも少し欲しかったので延長しています。
古いハーネスを外しながら新しいハーネスを這わせ、車体や取り付けられた電子部品への配線をしていきました。
配線の色などをチェックしながらやっていきましたが、エンジン部分まではそのまま取り付けが可能でした。
イグニッションキーへの配線が出ている場所がA型と天涯で違いましたが、天涯の方が線にストレスがかからなそうな取り回しです。
まぁこれは仕方ないので、KLR650A型の線に合わせて取り回しを変えましょう。
後から配線図をチェックするとセルボタンからの配線が違っていますが、メインハーネスをいじりたくないのでこれもA型に合わせましょうか。
メーター下まで配線を引いて、古いメインハーネスを取り外しました。
古いハーネスはガチゴチで、丸めるなんてことは出来ません!曲げたら線が折れてしまいそうなほどでした。
ハーネスのカプラーや配線の色を確認
天涯のハーネスとA型のハーネスでは、右スイッチ、左スイッチ、メーターのカプラーが違っているためそのままでは装着出来ません。
オスメスも違うので差し込むことも出来ませんでしたが、右スイッチはライトスイッチがあるため配線の数がまったく違いました。
A型の右スイッチはキルスイッチとスターターボタンのみなので本当にシンプルなんですよね。
もちろん左スイッチとメータースイッチの配線も組み替えないとダメです。
メーターは線の色を合わせるだけで大丈夫ですが、スイッチ類は大幅に変更しないとダメでした。
配線図を見ながら変換ハーネスを考える
A型と天涯の配線図を見ながら検討してみました。
1番簡単そうなのがメータースイッチの配線を組み替え、KLR650の左右スイッチを使うこと。これなら変換カプラーすら必要ありません。
しかし、A型のシンプルなスイッチより天涯のスイッチはゴージャスでカッコイイんですよ!これはこのまま使いたいと思いました。
とはいえ将来的にスイッチが割れてしまう可能性なども考慮して、メインハーネスはそのままA型仕様でいじらない事に決定。
2番目に簡単そうなのが、常時点灯ライトにしてしまうこと。シンプルに3つの変換ハーネスに出来るので取り回しがいいです。
しかし、やはりライトスイッチがあるんだから、点いたり消したりしたいですよね!
なので配線を足してみるとけっこう複雑な形になってしまいましたが、がんばってやってみることにしました。
配線は配線ドットコムでゲット
配線の色は変えないとわけ分からなくなりそうなので、カプラーや線材を配線ドットコムで買うことにしました。
バイク関係で使う配線は一通り買えるのでありがたいですね!
材料が来たら製作開始。端子を圧着して変換カプラーを作り始めました。
KLR650A型のスイッチで動作確認
一気にやるとわけ分からなくなりそうだったので、まずメーターだけ変換して、A型の左右スイッチで問題ないか確認しました。
KLR650A型の配線で問題なくエンジンもかかりました!
なぜかヘッドライトが点かないですが、そういえばエンジン再始動時も点いていなかった気がする。ヒューズかな?
ライトスイッチの配線を除いて動作確認
いったんライト配線は置いておいて、左・右・メーターを独立させたバージョンを作りました。
配線ミスなどもありま唸りましたが、この状態で動作確認とれたので、あとはライトまわりの配線を追加していきます。
ランプ類もちゃんと動作していますが、メーターの照明が点いていない・・・。これは球切れかもしれない。(球切れでした)
ヘッドライトが点かなかったのですが、ヒューズを新品にしてスイッチボックスまわりの痛んだ配線をつなげ直したところ点灯しました!
ヒューズボックスまわりは線も傷んでいるので、配線ごと平形ヒューズボックスに交換しようかなと思っています。
ヘッドライトON/OFFも出来る変換ハーネス試作
天涯のヘッドライトON/OFFスイッチも使えるように配線の変更と追加したバージョンが出来ました。
カプラー同士がいろいろと繋がってしまい取り回しが悪そうですが、致し方ありません。
配線をつないで再びチェック!ハイビームとメーターランプの配線を間違えていました・・・。
つなぎ変えると全てのランプが正しく点灯しました。
セルモーターを回したり、エンジンをかけたり、キルスイッチの動作テストもOK。
変換ハーネスの長さを調整して完成
動作確認がとれたので配線をしてみると、もうちょっと長さが欲しい所が・・・。
長めにしたい所の線を作り直して配線しなおし、ハーネステープを巻いて完成!あまり綺麗じゃないのはご愛敬です。
実際に天涯にメインハーネスを入れて、変換ハーネスで繋いだ状態です。天涯はメーター下に空洞がいっぱいあるので問題なく収まりました。
手前の白いカプラーはメーターに取り付けるので、取り回しを考えて後でタイラップします。
左下にウインカー端子がありますが、これもウインカーと端子が違うので変換カプラーを作ろうかと思っています。
そしてハンドルを切ながらハーネスの取り回しを決めました。最終的にはこんな感じ。
大丈夫そうな気はしてますが、カウルをつけて不具合ありそうだったらまた変更しようと思います。
メインハーネスが新品になったということで、かなり天涯が若返った印象です!
あとはイグニッションコイルあたりだけでも変えておけば、けっこう安心してツーリングにも出られそうですね。
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