腐ってきた浴室の木製扉の修繕をしました
朽ちてきたお風呂の木製建具の補修をしました。建具屋さんに木材の取り付けを、その後は自分で追加補修をしました。
水が常にかかっている部分なので、木製建具を使うということ自体が少し厳しいのですが、さまざまな方法を検討して木製のまま補修を施しました。
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水が常にかかるので、木製建具には非常に厳しい設置状況
修繕前の扉です。黒い部分はカビです(汚くてすみません)。この黒い部分は水が常にかかって乾きにくい部分であるため、カビがとても発生しやすいです。
この部分の木材は湿気には強いヒバ材を使っていますが、10〜15年で状態がどんどん悪くなっていきました。
下の状態は17年目の状態で、一番下の部分は朽ちています。床と接する真下の中央部の見えない部分も湿気がこもりやすく、腐っていっている状態です。
元々建具下部の状態は良くないのですが、下部のゴムパーツの上は水が溜まりやすいのかグズグズになってしまいました。
腐った扉をどう補修しよう?
職人さんと相談していくつか補修方法を考えました。
1つめは、建具下部の悪い部分を切って交換。シンプルで費用も抑えられますが、まったく同じ作りにしても長持ちしません・・・。
2つめは、建具自体を作り直してもらうこと。同じものを作っても同じ年数しか持ちませんので、工夫は必要になります。
3つめは、建具の下部は切ってしまい、入口に10cmほどの段差を設けれる案。昔の家みたいに建具に水がかかりにくくなるため、物理的にカビや腐りからかなり逃れることが出来ます。
4つめは、アルミにしてしまうこと。枠をつけたりしなければいけないため、ちょっと大がかりになります。もちろん費用的にも・・。でもその後のメンテはラクですが。
結局、1の費用をかけずに悪い部分を交換することにしました。多少の工夫を施し、そこそこ延命できればということで。ダメなら根本的に考え直せばいいですしね。
補修方法を決定
建具屋さんによると、下のかまち(下部の横に通っている木)は少し残したいことで、なるべく生きている部分でカットし下側にハードウッドを継ぎ足してもらうことにしました。
ハードウッドとはイペなど雨に濡れてもなかなか腐らない木材です。加工が大変でとても重い木ですが、一番水がかかる部分をハードウッドで腐り対策をすることにしました
建具屋さんにハードウッドを継ぎ足してもらう
まずは扉下部をカットしてハードウッドを取り付けてもらいました。この部分は本職の方におまかせ。作業はあまりみれなかったので写真ありません。
さらっとこの項目おわってしまいますが、このハードウッドにしたのが一番のキモの部分です!
カビスケで木部のカビ取り
本当は修繕してもらう前にやっておけばよかったのですが、やる時間がないままに工事になってしまい、ハードウッドを取り付けした後にカビ取りをしました。
カビはかなりひどい状態になっていたので、強力に漂白してくれる「カビスケ」をつかいました。
木の種類はカビの状態によっては、カビスケでないものを使うほうが言い場合もあります。過去記事でいくつか試しているのでそちらも参考にしてみてください。
さて、修繕前のカビカビの状態はこうでした。
そしてカビスケで漂白したものです。刷毛塗りを数日おきながら数回やっていますが、かなり綺麗になりました。
水が外に出ないようにテープを貼る
吊り戸なのに浴室と廊下の段差が少ないため、そのままだと水が超えて廊下に漏れてしまう場合があるので、茶色のゴムテープをはって水が外に行かないようにします。
引き違いに影響ないように、片方はドアの内側に。もう片方はドアの外側に貼り付けました。
ゴムを貼るのは以前と同じですが、ハードウッドなのでこの部分の腐りは問題にならないないと思ってます。
接合部などの傷んだ部分をコーキング
下側のかまちは強度や予算の都合で残したかった部分ですが、漂白をしてみると思ったよりも傷んでいることが分かりますね。
穴があいており、水が浸入してずっと濡れた状態になるので、ここは埋めてしまうことにしました。
この部分は乾かしてもなかなか水分が抜けません。そのままコーキングしても接着しないと思ったので接着剤を流し込みました。もちろん極力乾燥させてからです。
プロではないのでどの接着剤がいいのか分からないので、手持ちの接着剤で湿った板材にくっつくかテストしました。
実際はもっといいものがあるかもしれませんが、粘度のある瞬間接着剤でとりあえずやりました。
接着剤で仮に穴を埋めた後、コーキングするためにマスキングしました。下かまちの上部もひび割れして痛んでいるので、そこも一緒にコーキングすることにしました。
コーキング材は防カビ剤入りの、ボンド シリコンコーク ダークアイボリーにしました。色は木に似ているほうがいいかなと思い色付きです。
しっかりと表面が乾してから、シリコンコークを塗っていきます。
塗ったらヘラや指で全体を整えます。職人ではないので仕上がりはイマイチですがまぁいいでしょう。
ここで終わりにするか悩んだのですが、水が当たる側だけイペ材との隙間もコーキングすることにしました。
もしかすると上のヒバ材が痛みやすくなるかもしれないけれど、間に水が入って接合しているビス部分が腐る方がまずいかなと思ったからです。
この補修が正解かも分かりませんが、まぁ自己責任で・・・。
完成です!とりあえずヤバそうな所は水が入らないように埋めました。
木を長持ちさせるため、撥水塗料を塗る
木の傷みとカビは撥水塗装をするとけっこう押さえられるんです。ただ、忘れてだんだん放置になってしまいがちなのですが・・・。
塗装はカビ取りした後が少し茶色く残っているので、薄い色付き塗料にしようかと思ったのですが、写真ほど汚くは見えないので透明の塗料を塗ることにしました。
塗ったのは撥水力の高い木肌一番。浴室の壁部分などもそうなのですが、カビが発生しそうな木部に塗っておくと発生がかなり抑えられます。
木肌一番を塗った部分をに水がかかるとこのように撥水します。
効果は思ったよりも長持ちする印象ですが、忘れた頃に効果がなくなります・・。定期的に塗っていればいいのでしょうが、忘れて放置になってしまうのは世の常です。
ハードウッドの方にも塗っておきました。イペは時間がたつと白っぽい焦げ茶に色が変化するので、この綺麗な色はすぐに見納めになると思います。
浴室の扉の修繕、完成しました!
使えなくなったら考えようかな〜と放置気味になっていた扉ですが、修繕が完成しました。
ここはまた時間がたつとメンテが必要なだと思いますので、様子を見ながら補修していきたいと思います!
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