ドラムヘラーのスーパーマーケットで出会った元旅人【北米縦断・原付二種の旅 75日目】
カルガリーの郊外は一面の小麦畑
特に興味が湧かなかったカルガリーの街だったから、ためらいなく後にしたよ。なるべく国道を使わないで、州道を使ってドラムヘラーという町へ向かうことにしたんだ。
ドラムヘラーは別名バッドランドとも呼ばれてて、荒野っていうのかな、土っぽい荒涼とした所になるんだ。そこへ行ってみようと思ってね。
カルガリーから少し走ると、一面が小麦畑の広大な大地に変わった。それがずっと続くんだよ!カナダの広さを感じながら、のんびりとドラムヘラーへ向かって進んで行ったよ。
田舎の村の人のつながり
ドラムヘラーまでの道の途中では、ツーリストはあまり寄らない町へ立ち寄ってみたんだ。そこに居る人は、街に住んでる人と違ってフレンドリーなんだよね。
ハーレーを持ってるおじさんからまず話し掛けられて、そのおじさんからどんどん人の輪が広がっていって、いろんな人と話すことが出来たんだよ。田舎ってすごい!
そこは町というより村だから、みんなが買い物にくるコンビニは一軒だし、村の人同士でほとんどの人の顔を知ってるからというのが大きいけど、大都市の個人主義的な「人のことは人のこと」っていうスタンスとは大違いなんだよね。たったのカルガリーから1時間くらいの所でだよ!
でも、村の人のフレンドリーさにはいつも感心するんだけど、自分がその中で住んでいきたいかっていうと、話しは別。俺が子供の頃、家は農家で町も今みたいに住宅地じゃなかったから、村の付き合いみたいのがあったんだ。
俺はそれが嫌で仕方なかった。俺が大人になったら面倒な付き合いがあってイヤだなって。今でも父はそういう事をしているし、昔ほど頻度ではないにしてもそういう中で生きてかなきゃいけないんだって思ってた。
でもウチのあたりもだいぶ都会になってきて「人のことは人のこと」になりつつあるから、この先は人付き合いはなくなるかもしれないけどね。それはそれで寂しいことなのかも知れないな。
IGAスーパーマーケットでの出来事
ドラムヘラーには夕方に到着。もう時間も遅かったので、散策にいくのはやめて、バイクのオイル交換と洗車、そして買い出しをしたんだよ。
その買い出しのときにIGAっていうスーパーに行ったんだけど、野菜を物色してた店員さんに声をかけられたの。旅行者?って。そうですよと答えたら、彼はヨーロッパをずっと旅してきて、家に戻ってきた所なんだって。旅人だったんだね。
今日はどこに泊ってるのか聞かれて、キャンプ場って答えた後、キャンプ場にお金は払ったのかも聞かれて、払ったって言ったら残念そうなんだよね。どうやら家に招待したかったみたい。
その後に「明日もしよかったら、家は狭くて泊められないけど、裏庭は広いからそこへ泊らないか?アラスカの話しを聞かせてよ。」って言うから、オーケーして明日の仕事の終わる時間に待ち合わせしたよ。
部屋に泊めてもらえないのは、プライバシーは守りたいってことなのかな?でも夕食もごちそうしてくれるらしい。タダで泊めてもらってご馳走してもらえるのはもちろん嬉しいけど、普通のカナダ人のお宅と生活が見れるのがものすごく楽しみ!
<Alberta>ドラムヘラーのキャンプ場(走行157km)
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