Nikon ES-1でフィルムホルダーを使う方法
フィルムをデジタル化するための「Nikon スライドコピーアダプタ ES-1」で、ES2用の「Nikon ストリップフィルムホルダーFH-4」を使えるように改造しました。
ES-2が発売され、スライドマウントもストリップ状フィルムも両対応になりましたが、ES-1と違い、なかなか購入に踏み切れない価格だと思います。
フィルムホルダーは自作よりも使い勝手の良さそうなES-2用のFH-4は使用しましたが、その他はなるべく材料費をかけに作ってみました。
ネット上にで色々紹介されている改造法の一つとしてぜひ参考にしてくださいませ。
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フィルムをカメラを使ってデジタル化するためのアダプター
以前はフィルムをデジタル化するためには、フィルムスキャナを使うのが一般的でした。私もフィルムはフィルムスキャナを使ってデジタル化しました。
しかし今はカメラが進化したため、現在もっているカメラとマクロレンズを使用して、フィルムをデュープしデジタイズする選択肢もできました。
その中で、他社製品よりも圧倒的にリーズナブルな価格で人気を誇ったのが、「Nikon スライドコピーアダプタ ES-1」でした。
その後「Nikon フィルムデジタイズアダプター ES-2」も登場し、手軽に素早く安価にフィルムのデジタイズをすることが出来るようになりました。
ES-1とES-2の違い
Nikon スライドコピーアダプタ ES-1とフィルムデジタイズアダプター ES-2は見た目は似ていますが、ES-1はスライドマウントの対応、ES-2は両対応で一通りの付属品が付いているのが特徴です。
ES-1 | ES-2 | |
使えるフィルム形状 | スライドマウントのみ | スライドマウント / ストリップ状 |
価格 | 安い | 高価 |
●スライドコピーアダプタES-1
●フィルムデジタイズアダプター ES-2
Nikonのカメラ以外でも使える?
Nikon スライドコピーアダプタ ES-1は、Nikonの一眼レフカメラでの使用を前提に設計されていますが、フィルムに光を当てて撮影するだけなので、レンズ径とピントを合わせる焦点距離さえ問題なければ、他社のカメラでも使うことが出来ます。
ネガフィルムに関しては本来はD850などのネガポジ反転付きのカメラでの利用を前提になっていますが、こちらも撮影後にソフトを使ってネガポジ反転すれば見れるようになります。
ES-1でストリップ状フィルムはなぜ使えないの?
ES-1でストリップ状フィルムが使えないのは、スライドマウント用に特化してあり、マウントを押さえつける金具が入っているからです。そのためにフィルムホルダーを差し込むことが出来ません。
なので大雑把にいえば、この金具を取ってしまい、フィルムホルダーが隙間に入るようにして、フィルムホルダーがズレないようにすれば、フィルムホルダーを使ってフィルムを撮影することが出来るようになります。
準備する物
準備するものです。
・スライドコピーアダプタES-1
・ストリップフィルムホルダーFH-4
・シールはがし
・ドライバー #1
・カッター
・両面テープ
ES-1の改造手順
Nikonのシールを剥がす
まずNikonのプレートをシール剥がしなどで剥がします。
ちなみにNikonのプレートを剥がす部分で私が使ったのはミツワ ソルベントです。シールなどを剥がすには最強と私は思っています。
きれいにプレートが剥がせました。
ネジを2本外し、白い部分を取る
プレートを外すとネジが2本でてきますので、そのネジを外します。ネジは案外固かったので、ぴったりと合うドライバーを使ってください。
取り外しました。
金属プレートを抜いて組み立てる
金属プレートだけ抜いて同じように組み立てます。フィルムホルダーFH-4を差し込んでみると、隙間があいているため、まだフィルムホルダーは保持できません。
フィルムホルダーを加工する
乳白色のプレートを加工しても良いのですが、差し込みやすさやフィルムへの傷のつきにくさを考えて、フィルムホルダー側を加工することにしました。
フィルムホルダーの厚みを増せば本体との隙間が減るのでしっかり保持されるようになります。
材料は何でもいいのですが凝った物は使わず、フィルムホルダーFH-4が入っていた箱を使うことにしました。
箱はFH-4を買えば誰でも持っているものなので作りやすいかなと思いますが、紙は剥がれたりへたってくるのでちょうどいい厚みのしっかりした物に変更した方がいいと思います。
箱を開いて裏側に両面テープを貼ります。
ボール紙を2〜3mmの幅に切っていき、フィルムホルダーの長さに合わせたものを6本作ります。そして片側3本づつ重ねながらフィルムホルダーに貼っていきます。
このFH-4の化粧箱の紙であれば3枚の厚みが必要でしたが、他のもので作るのであれば現物合わせで厚みを調整してください。
正直な所でいえば紙以外の方が耐久性があっていいと思います。ボール紙以外ではモールのようなものも使い勝手がいいかもしれません(作ってないので不明)
ホルダーが保持されるES-1に改造完了!
乳白色の部分にフィルムホルダーを差し込んで持ち上げても、ホルダーが保持される状態になりました。
デジタイズしてみたネガ画像
いろいろ思考錯誤中ですが、カメラでデジタル化した画像です。露出などがしっかりしていて、概ね綺麗に撮れているものは、素直に見れる画像になりました。(四隅のケラレは元からです)
他のものも試してみました。解像感は高級なフィルムスキャナと比較するとやや劣りますが、廉価なものよりは良さそうです。解像感は撮影したレンズやカメラにもよると思いますが。
色が飛んでてなかなか厳しかったネガは、めちゃめちゃパラメーターをいじったら、ちょっと絵っぽくなってしまいましたが、思ったよりも見れる感じにはなりました。
ネガフィルムの反転と色調整
ネガフィルムを撮影後、階調反転して色を調整していく必要がありますが、いろいろ試した後に別の記事としてアップしたいと思います。
後日、Negative Lab Proというアプリを購入しました。これがなかなか良かったです。トライアル版もあります。
ES-1を他車種カメラへの取り付けについて
ES-1をキヤノン機に取り付けて使用していますが、フードやステップダウンリングなどが必要になります。そのやり方もまた別記事にて紹介したいと思います。
手軽にフィルムをデジタル化出来るES-1
フィルムスキャナのように取り込みに時間がかかることもなく、シャッターを切ればデジタル化出来てしまうので、時間をかけずに手軽にカメラにフィルムを取り込めました!
現像済みフィルルムからのデータ化は、ハイエンドスキャナを使うショップもおすすめ!
自分でスキャンしたりエュープを撮ったりも楽しいのですが、なんだかんだハイエンドスキャナを使うショップのクオリティーにはかないません。
桜カメラさんでは600万画素相当のデータ化を1本あたり220円(税込み)!!ぶっちゃけ自分で機材を買ってやるよりお得です!
(こんな記事を書いておいて身も蓋もないですが時代は変わるものですね)
現像済フィルムのデータ化を紹介しますが、フィルム現像+データ化もやっているので是非検討してみてくださいね!
<次の記事へ> ネガポジ反転の手間を大幅節約!Negative Lab Proが秀逸!
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とても参考になりました。
フィルムホルダーの加工でFH-4が入っていた箱を使っていますが、紙なのでダメになるのは早いです。
何かいいものを探して工夫してくださいね。